知ってる?美容に大切な女性ホルモンのエストロゲンとは

エストロゲンとは


エストロゲンは卵胞(らんぽう)ホルモンとも呼ばれる、女性ホルモンのひとつです。

エストロゲンは、心と身体にさまざまな影響を与える大切なステロイドホルモン。年齢や月経周期に合わせて分泌量が増えたり、減ったりするのが特徴なんです。
ちなみに、もう一つの女性ホルモンは、プロゲステロン(黄体ホルモン)です。

エストロゲンの5つの働き

では、エストロゲンはいったいどんな働きをするのでしょうか。
細かく分けると約400もの作用を持つといわれていますが、ここでは代表的な5つの作用についてご紹介します。

①お肌が潤う・美肌の効果


別名・美人ホルモンとも呼ばれるエストロゲンは、お肌のハリ、ツヤ、弾力を維持するコラーゲンを生成して、潤いを保ちます。

②妊娠がしやすくなる女性らしい身体に


そして2つめは、女性らしい丸みを帯びた身体になり、妊娠しやすくなる効果があります。これは子宮内膜を厚くする働きをするためです。

③自律神経のコントロール


エストロゲンは自律神経にも影響を与えることがあります。
そのため、エストロゲンの分泌が減少すると、自律神経失調症になる原因となったりもします。そして、のぼせたりほてったり、発汗といった更年期障がいでみられる症状を引き起こします。

④基礎体温を下げる


エストロゲンが最も多く分泌される排卵期直前に基礎体温が下がるのは、血管の拡張により熱を発散させる作用があるからです。

⑤骨を強く丈夫にする


エストロゲンはカルシウムの吸収をサポートし、骨を丈夫にする働きがあります。古い骨と新しい骨が入れ替わる骨の新陳代謝においては、エストロゲンが骨の吸収を抑制する作用が必要なのです。

エストロゲンが分泌される仕組み


では、そんなエストロゲンですがいったい、どのように分泌されるのでしょうか。ここでは、月経周期でみた場合と一生を通して見た場合のふたつにわけて見ていきます。

①月経周期でみた場合

月経が終わる頃からエストロゲンの分泌は増え始めます。そして、排卵期直前にピークを迎えて、排卵後は減少していきます。

そして、黄体期になると再び分泌量が多くなり、一定濃度を保ちます。また、月経直前に一気に減少する特長があります。

このサイクルを繰り返しているのです。

②一生を通してみた場合

思春期に初潮を迎えるくらいからエストロゲンの分泌が増加します。20〜30代が女性ホルモンの安定期です。

閉経前後の更年期には、卵巣の機能低下により脳からの指令に応えられず、エストロゲンの分泌は急激に減少します。この影響が更年期障がいといわれる症状になって現れるのです。

エストロゲンを増やす方法

では、次にそんな美人ホルモンであるエストロゲンを増やす方法をみていきましょう。ホルモンバランスを整えるこが目的としています。

①食事でエストロゲンを増やす

納豆や豆腐などの大豆食品全般


大豆イソフラボンがエストロゲンと同じような働きをするため、大豆食品全般はおすすめです。

山芋やザクロ


山芋やザクロには植物性のエストロゲンが含まれているためです。

かぼちゃやモロヘイヤ、アボカドなどに多く含まれるビタミンE

ビタミンEはエストロゲンを生成する卵巣の老化を防ぎます。そして、脳に作用して分泌をコントロールする働きがあるためです。

マグロの赤身、カツオ、バナナなどに含まれるビタミンB6

ビタミンB6はエストロゲンの代謝に必要な栄養素です。そのため、摂取することが新しいエストロゲンを増やすことにつながります。

その他

エストロゲンの原料となるコレステロールを含む食材(卵や肉類)もエストロゲンの分泌を促進させます。その他、ラウリン酸のココナッツオイル、バターなどもエストロゲン増加に効果的とされています。

②サプリメント


ホルモンバランスを整えるためには、バランスの良い食事と規則正しい生活習慣が理想ですが、現実的に実践するのは難しいものです。

そんなときサプリメントをうまく活用することでエストロゲンを効率的にアップさせることができます。


食事の部分でご紹介した大豆イソフラボン、ザクロエキス、ビタミンE、ビタミンB6の他、ビタミンAやビタミンD、ビタミンK2も効果的です。

また、女性ホルモンを活性化するプエラリアミリフィカという成分や、エストロゲン分泌を促進するマカも注目されています。


多様な作用を持つプラセンタやローヤルゼリー、ハーブの一種であるブラックコホシュ、植物性イソフラボンを含むレッドクローバー、エストロゲン様物質を含むホップ、ポリフェノールの一種であるリグナンなどもサプリメントとして摂取することができます。

③漢方薬


ホルモン剤に抵抗がある方、内服が多い方に利用されています。

薬剤のように直接エストロゲンを増加させるわけではないのですが、つらい症状を改善し、女性ホルモンのバランスを整える目的で使用されます。


代表的なものには「当帰芍薬散」や「加味逍遙散」などがあります。漢方薬は個人の体質や状態により処方されることで効果を発揮しますので、内服をお考えの方は医師にご相談ください。

④ツボ押し


意外なことにツボを刺激することでもエストロゲンの分泌を増加させることができるといわれています。壇中(だんちゅう)と渕腋(えんえき)が代表的なツボです。

壇中は両方の乳首を結んだ線の中心から指1本分ほど下のくぼみ。渕腋は両方の乳首を結んだ線がワキの下と交差するポイントにあります。

就寝前などにリラックスした状態で、温かい手で押してみてください。いきなり強く刺激すると痛みを感じることがありますので優しく行いましょう。

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人間においては、動物でいうところの発情期が明確ではありませんが、恋をしているときにエストロゲンの分泌が増えるとされています。
相手にとって魅力的に映るよう、女性らしい身体つきや美しい肌を強調するためにエストロゲンが働いているのです。

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