【第1回】映画レビュー!『LEON』感想・解説(ネタバレ注意)|| minの映画だべり部屋

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こんにちは。Fiache.編集部のminです。
6月から始まった、編集部連載。私が担当する回では「映画」についてのコラム・レビューを書いていこうと思います! minの映画だべり第1回は映画『LEON』についてです。
映画初心者が、好き勝手お話していくので、ゆる~くご覧ください! 映画のあらすじ等にも触れていくので、ネタバレ注意です。

minについて

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初めまして。minです。私は、Fiache.で編集部として編集や企画をしています。映画は、1週間で10本以上見ることもあります。

私が初めて映画に触れたのは、映画監督が夢だった父の影響。幼い頃、TVで古い映画がよく流れていた記憶がうっすらあります。これまでに恋愛映画からホラー映画、ミステリー映画など色んな映画を観てきました。映画を通じて、映画好きな皆さんと何か共感できるものがあれば、幸せです。

『LEON』あらすじ(ネタバレ注意!)

今回私がお話するのは映画『LEON』。LEONは、1994年にフランス・アメリカ合作で作成された映画。日本では「凶暴な純愛」というキャッチコピーで公開されました。その名の通り、痛いほど刺さる純愛に非情な現実が忘れられない映画です。ナタリーポートマン演じる12歳の少女マチルダが、家族を惨殺されてしまう場面から始まります。マチルダは、隣に住んでるレオン(ジャン・レノが演じる)に助けを求めます。レオンは殺しを職業にしている、所謂「殺し屋」。突然のマチルダの訪問に戸惑うレオンですが、最終的には部屋に入れてくれます。マチルダはそこで、レオンが殺し屋だということを知ります。そして、マチルダは家族の復讐(正確には弟)のために「殺しを教えて欲しい」と頼みます。そこから始まる、12歳の少女と殺し屋のおじさんの奇妙な同棲生活。最後に訪れる結末とは…。そんなあらすじです。

min的レビュー

感想① 登場人物のすてきさ

マチルダを演じるナタリーポートマンは、後に映画『ブラックスワン』の主人公を演じる女優。
13歳という若さにも関わらず、『LEON』でも素晴らしい演技力を発揮している。また、このマチルダ、すっごくかわいい
マチルダを真似たファッションやメイク方法が今でも人気を集めているのも、マチルダのファンの多さを物語っている。少女なのに、妖艶さがありナタリーポートマンにしか演じることのできない役だ。

レオンを演じる、ジャン・レノも有名な俳優。日本ではトヨタのCMでドラえもんを演じているのがジャン・レノだ。
初めてCMを見たときは驚いてしまった。なかなか信じられないチョイスだ。

ドラえもんの役とは打って変わり、レオンでは物静かだがどこか親しみのある愛らしい殺し屋を演じている。

仕事(殺し)を行っている時の目つきと、マチルダと一緒にふざけている笑顔が同一人物だとは信じられないほどの演技力がある。
『LEON』の魅力の大きな一つであるのだ。

もう1人どうしても外せない人物。悪役スタンを演じるゲイリー・オールドマン

このスタン、登場時間としてはとても少ないのだが、とっても印象的。
なんてったって、大人の色気がすごい。あとシンプルにかっこいい

非情な性格で、なんでそんなことするの!と思う場面も多くあるが、どうしてもスタンを憎めない……。彼なしでは『LEON』は成り立たない。

感想② マチルダとレオンの変化

この映画の良さは、何と言ってもマチルダとレオンの間の世界観。2人の変化がたまらなく良い。マチルダは、最初の場面で泣きじゃくるような女の子らしさがあったがラストに向かうにつれてどんどんと力強い女の子に成長していくように受け取れる。
対してレオンは、最初は孤独の殺し屋。誰かと一緒に仕事をすることはなく街一番と呼ばれるほど腕の立つ殺し屋だったが、マチルダを招いたことから、殺し屋としての能力を失ってしまう。最終的にはマチルダを守るために自分の命までもを落としてしまうのだ。

ラストシーン。マチルダを守るためにレオンは自爆するのだ。今まで自分のために殺しを行ってきたレオンは最初で最後、愛する人、他人のために人を殺す。このシーンもレオンの変化を感じるシーンだ。

レオンはマチルダを通し、弱くなってしまったのだろうか……。

そんな2人の変化が、対比され痛いほど伝わってくる。思い出すだけでもう胸が痛い。

感想③ 2人の間の感情

同棲を続ける2人の間には、友情とも恋心との呼べない強い繋がりできていく。12歳の少女とおじさんの間で生まれるはずのない感情だけど、やっぱりこれは紛れもない「」だと感じた。

マチルダとレオンは、終始対照的に描かれていくが、「愛」を知らないという面では共通しているのではないかと思う。

そして一緒に暮らすことでありえない「愛」が芽生えたのだ。

でもそんな幸せな生活も長くは続かない。レオンは殺し屋だから。
2人の未来に光はない。それを分かりながら、映画を見続けるのは何とも切なく、ただただ心が痛む。

感想④ 映画全体で描かれる「対比」

感情と対照的に描かれる、現実。このコントラストもなんとも言い難いもの。感情部分だけ見ればもう恋愛映画でいい。

しかし現実は違う。2人が生きている現実は殺し屋の世界。2人で幸せになれる未来はどこにもないのだ。

幸せな日々と銃撃戦の現実にも胸が締め付けられる。
劇中で流れるポップな音楽や歌を歌うシーンは、2人が幸せだった時のもの。対して銃撃戦のシーンでは一気に現実に引き戻される。

そうだ、この2人は感情のままに生きていくことはできないんだ。そう気づかされた。

この映画は、一つ一つを対照的に描くことで、よりそれぞれの場面の重さを出している。またそのせいで、私たちは嫌というほど「愛」と「現実」の差を思い知らされるのだ。

終わりに。

この映画は私が父と一緒に観た最初の映画で、思い出深い映画の1つです。
やはり、『LEON』はいつ思い出しても切ない気持ちになります。『LEON』は多くの場面を正反対に位置づけ比較して映し出しています。日本語のキャッチコピーでもある「凶暴な純愛」でもそれを物語っています。それが故に非常な現実に胸を撃たれ、多くの人を虜にしている映画なのでしょう。
次回は、『わたしはロランス』のレビューをします。お楽しみに。

minFiache.編集部

Fiache.編集部で、記事の編集や企画を担当。趣味は、映画、音楽、旅行。
イエベで、淡い色やテラコッタカラーや黄色・オレンジなどの色が好きです。いつかキャンピングカーで長旅に出るのが夢。

好きな映画監督はグザヴィエ・ドラン。担当楽器はベース。最近はヒップホップやインストを聞きます。

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