【鬱映画】「見なければ良かった…」2021年最新版!1~5位を一挙公開 | 映画コラムライターminが選ぶ映画!

minFiache.編集部

こんにちは。Fiache.編集部のminです。
minの映画だべり第9回は、閲覧注意な鬱映画1位~5位をお送り致します!年間100本以上の映画を見るminが選ぶ、特に忘れられない鬱映画をランキング形式で紹介。落ち込んでいる時にみると余計に病む可能性があるので、精神が安定している時にご覧ください…。

5位 リリィシュシュのすべて

2001年に公開された邦画。監督・脚本の岩井俊二さんが、Webサイトの掲示板を通じ一般参加者と協力しながら完成した小説が、映画になった「リリィシュシュのすべて」。イジメやレイプ、援助交際などをテーマに、思春期の揺れやすい子供たちの心の闇を描いています。

中学生の主人公・雄一は親友の家に遊びに行った時にリリィシュシュという歌姫の存在を知ります。雄一はリリィのファンなり、神様のように崇めるようになりました。友人と楽しい中学生活を送っていきますが、徐々にイジメを受けるようになります。このイジメをきっかけに、雄一の学生生活は壮絶な日々へと一遍します。そんな雄一の唯一の光はリリィシュシュのみで…。そんな映画です。

中学生特有の痛々しい心の闇が詰め込まれた映画です。映画中たまに切り替わるネット掲示板やタイピングシーンなどの独特の世界観で話が進んでいきます。イジメやレイプ、万引きなどの暗い内容がテーマとなっていますが、映画を包み込むピアノの旋律リリィシュシュの歌声が、映画全体にさらなる深みを与えています。

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ラストの結末は、「自分もこうなるかもしれなかった。」という過去にハッと気づかされ、恐怖を抱きました。最初から最後まで息苦しさがあり、常に目を逸らしたくなるような思春期が描かれています。

この映画は内容のみならず、リリィシュシュの音楽がより映えている映画です。独特な雰囲気と繊細な音楽が忘れられない映画を作り出しています。

ホラーでもサスペンスでもないジャンルで、鬱になれる映画は珍しいと思います。一度見たら忘れられない芸術的な映画。映像美や音楽に酔いしれながら、自分の青春時代と重ねてみてはいかがでしょうか?

4位 嫌われ松子の一生

映画「告白」「来る」などの監督を務めている中島哲也監督が、山田宗樹さんの小説である「嫌われ松子の一生」を映画化した本作品。主人公・川尻松子の寂しく、悲しい一生を描いた映画です。

主人公である川尻松子は病弱な妹を持つ家庭で過ごします。松子の父はそんな妹ばかりに気を使い、松子には見向きもしません父親が唯一笑ってくれたのは松子が幼い時にした顔。松子はその思い出を忘れられませんでした。やがてその変顔は、大人になっても苦しいことや窮地に追い込まれると出てしまう松子の癖になってしまいます。教師になった松子は、教え子の不祥事に巻きこまれてしまい、そこから松子の転落人生が始まります。そんな松子に訪れる結末とは…。そんな映画です。

松子の悲しくつらい壮絶な人生を、ミュージカル調に明るくPOPに描いた映画です。違和感があるほど明るくメルヘンな映像松子の報われない人生落差が大きくあり、より色濃く松子の壮絶な人生を浮かび上がらせています。

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ポジティブを忘れなかった松子。どうしてこんなに壮絶で悲しい人生を歩まなければならないのか。

不自然なほど明るい映像と音楽が、より松子のみじめさを浮かび上がらせている映画でした。

「教師をクビ」「家出」「同棲相手の暴力」「ソープ嬢になり」「ヒモを殺害」「自殺未遂」など松子は様々な壁にぶち当たります。その一つ一つのが、女性の誰かがどこかで経験しているかもしれない出来事だからこそ、松子に同情をしてしまいます。

そんな壮絶な人生の中でも愛を忘れなかった松子。そんな松子が何故あんな最後を迎えなければならなかったのか。どんなにつらい出来事があっても報われないことがあり「神様なんていない」そう絶望するほど、胸が締め付けられる映画です。

3位 ミスト


胸糞映画
として必ずと言っていいほど名前が挙がってくる「ミスト」。ある日突然、街がに包まれ、目に見えない未知の生物が襲ってきます。未知の生物の恐怖、さらにはその中での繰り広げられる人間同士の心理的恐怖を描く、パニックホラー映画です。

ある街の家族が主人公。その街は突然、謎の霧に包まれます。主人公の家族はスーパーに逃げ込むと、どこからか「霧(ミスト)の中に何かがいる!」という声が聞こえました。どうやら、霧の中には未知の生命体がおり、その深い霧の中に巻き込まれると襲われる可能性がありました。スーパーに閉じ困られた人々はいつ助けが来るか分からない緊迫した状況の中で、人を信じることができなくなり、恐ろしい集団心理が働くようになります。家族は、周囲の人々によりスーパーから追い出されてしまいます。彼らの運命は…。そんな映画です。

霧の中から、未知の生物が襲ってくる恐怖。窮地に追い込まれた時、人間がどれだけ怖いのか「怪物」「人間」両方の恐怖を描いた映画です。

minFiache.編集部

難しいことを考えなくても「シンプルに怖い。」と思う映画でした。

映画のラストシーン、突然くる結末は「もう少し待っていれば…。」とショックが抜けませんでした。不意打ちのように突然終わってしまうので、より啞然としてしまいます。

ラストシーン、自分を犠牲にすることで家族を救おうとする父親の姿に力強さや勇気をもらいました。しかし束の間。その判断がより自分を苦しめることになるとは…。残された父親は、今後どうに生きていくのだろうか…。父親のこれからの気持ちを考えたらやるせない気持ちになりました。

パニックホラー」系の鬱映画は珍しいと思います。シンプルに怖がりたい。そんな人におすすめの映画です。

2位 縞模様パジャマの少年

2008年に公開された映画で、イギリスとアメリカの共同制作の作品です。第二次世界大戦時のドイツをテーマとしており、軍人の父を持つ8歳の息子ユダヤ人の子供との友情を描いた「縞模様パジャマの少年」。ジャンルはヒューマンドラマです。

軍人の父を持つ8歳の子供ブルーノは、ある日ユダヤ人収容所の近くに引っ越すことになりました。当時は、第二次世界大戦真っ只中。しかしブルーノは今世界でどのようなことが起きてるのか、興味がありません。さらに引っ越した家の近くには学校がなく、周囲には同い年の子供も住んでいなかったので、孤独に暮らしています。ある日、ブルーノは家の裏にあるユダヤ人収容所にたどり着きました。そこには、縞模様パジャマを着た大勢の人々がいました。そこでユダヤ人の少年シュムールと出会います。両親の目を盗み、シュムールに会いに行く日々。ブルーノは歴史を知らないのでどうしてシュムールが閉じ込められているか理解していません。そんな日々の中でフェンス越しながらも彼らは徐々に絆を深めていきます。そんな彼らを待つ結末とは…。そんな映画です。

子供たちにとって、敵国だとか戦争だとかは関係ありません。人種など関係なく友達が欲しいだけだったのに。真実を知らないからこそ起きてしまう最悪のラストでは「戦争」というものの悲惨さを再確認させてくれる、残酷なラストになっています。

minFiache.編集部

この映画も「胸糞映画」として有名な映画ですが、ここまで残酷なラストだとは想像もしませんでした。

「子供が主人公だから。」と甘く見ていました。

この映画には考えさせられることがたくさんあります。「戦争が悪いのか」「無知なのが悪いのか」「子供を想い、真実を伝えない大人が悪いのか」。いずれにしても子供たちは何一つ悪くないのが、余計に残酷です。

想像を超える最悪のラストは、まさに鳥肌が立つほど。予想以上の「胸糞」に出会いたい方におすすめの映画です。

1位 ダンサー・イン・ザ・ダーク


min史上、一番鬱になった映画は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」。この映画は、2000年に公開されたデンマークの映画で、その結末には多くの人が絶望した、と言われています。さらに結末を知っていても、ラストシーンでショックを受けるほど、衝撃が大きいヒューマンドラマの映画です。

主人公であるセルマ息子と2人で貧しい暮らしをしています。そんなセルマは生まれつき視力が弱っていく病を患っており、もうすぐ失明してしまうほど進行しています。さらにその病気は息子のジーンにも遺伝していました。セルマは昼夜を問わず、息子の手術費を稼ぐために働きます。そんな彼女の心の拠り所は「ミュージカル」でした。あと少しで息子の手術費用が貯まる。そんな時にセルマの視界から光がなくなりました。完全に失明してしまったのです。さらに息子のために貯めた手術費用が、盗まれていました。そこからセルマの人生はゆっくりと崩れていきます。そんな中でも、笑顔を忘れずミュージカルの世界を想像しながら生きるセルマ。どんなに苦しい状況でも、彼女の中には音楽がありました。そんな彼女を待ち受ける最悪の結末とは…。そんな映画です。

ラストシーン。セルマの表情を見るに、きっと彼女は幸せだったのでしょう。彼女は一貫して「息子の目を直す」という目標を諦めませんでした。無事、息子の手術は成功し彼女の目標は達成できたわけです。彼女にとってはそれが一番の幸せだったと思いますが、果たして周囲にとって幸せだったのでしょうか。残された人の気持ち、殺人者の息子として生きなければならないジーンの気持ちは?

minFiache.編集部

こんなにも健気に頑張ってきたセルマを待ち受ける残酷すぎる運命に、鬱になりました。

更に、それを受け入れているセルマにどこか腹が立ち、いろいろな感情がぐちゃぐちゃになりました。

「母親の愛」そう表現するのが正しいのかは分かりません。セルマの愛は「独りよがりの愛」で、その信念故に自己中心的だと感じてしまいました。人が持つ不器用さ愚かさ時として悲劇をもたらすこともあります。そんな悲劇がここまで如実に表された映画は初めてでした。

結末を知っていても後味が悪く、ここまで引きずるとは思ってもみませんでした。私はもう二度と見たくない映画です。おすすめはできません。覚悟のある人だけ、見てください…。

まとめ

minが選ぶ「鬱映画」10位~6位はこちら!

いかがでしたか?世の中には「鬱」になる映画「胸糞」が悪い映画がたくさんあります。見たら嫌な気持ちになるし落ち込むことも多々ありますが、やっぱり癖になるこの感覚。

私は、映画が意味深に終われば終わるほど、救いがなければないほど「もしあの時こうしてれば、いい結末になったのかもしれない」「どうして、こんな結末を迎えなければならないのか」など様々な思いをはせることができるので、やめられない映画のジャンルです。

皆さんのおすすめの鬱映画、ぜひコメントで教えてください!

minFiache.編集部

Fiache.編集部で、記事の編集や企画を担当。趣味は、映画、音楽、旅行。
イエベで、淡い色やテラコッタカラーや黄色・オレンジなどの色が好きです。いつかキャンピングカーで長旅に出るのが夢。

 

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