オーブン陶土とは、家庭用オーブンで焼いて仕上げられる、陶芸を気軽に楽しめるクラフト用の粘土です。
オーブン陶土と聞くと、お皿やカップ、箸置きなどの「食器」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
SNSで見かける、少しいびつな形のお皿や手描き模様のカップ。既製品にはない温かみがあって、「自分でも作ってみたい!」と思いますよね。
でも、初めてオーブン陶土に挑戦するなら、あえて食器以外のものを作ってみるのもおすすめです。
アクセサリートレーや鍵置き、イヤホン置きなど、毎日の生活で何気なく触れる小物なら、多少形がいびつでもそれが味になります。
しかも、自分の生活に合わせて大きさや形を決められるのは、ハンドメイドならでは。
今回は「オーブン陶土で何を作ろう?」ではなく、
「家の中のちょっとした不便を、オーブン陶土で解決できない?」
という視点から、毎日使いたくなる作品を考えてみます。
「作ったけれど、その後使わなくなった……」を避けたい方も、ぜひ参考にしてみてください。
オーブン陶土=食器だけじゃない
オーブン陶土は、家庭用オーブンで焼成できるクラフト用の粘土です。
本格的な陶芸のように陶芸窯を用意しなくても、自宅で作品作りに挑戦できるのが大きな魅力。
そのため、
- 小皿
- 豆皿
- 箸置き
- カップ
- アクセサリートレー
- オブジェ
など、さまざまなものを作れます。
オーブン陶土を検索すると、かわいい食器の作例が目に入ることも多く、「せっかくならお皿を作りたい」と考える方もいるでしょう。
もちろん、それも楽しみ方のひとつです。
ただ、「初めての作品を、完成したあともたくさん使いたい」なら、小物という選択肢もかなり魅力的です。
食器は「使うところ」まで考える必要がある
食器として使う場合は、単に形を作って焼けば完成、とは限りません。
使用するオーブン陶土によっては、食品や水分に触れる用途に適した専用コート剤を使うなど、メーカーが指定する工程が必要になります。
また、洗い方や使用できる環境なども商品によって異なります。
その点、アクセサリートレーや鍵置きなど、食品に直接触れない小物なら、作品の用途を考えやすいのもメリット。
※制作・焼成・コーティング方法は使用する商品の説明を必ず確認してください。
初心者なら「作りたいもの」より「毎日触っているもの」を探してみる
オーブン陶土を買ったあと、意外と悩むのが、
「さて、何を作ろう?」
ということ。
SNSで作品を探して、そのまま似たものを作るのも楽しいのですが、ここで少しだけ発想を変えてみましょう。
例えば、
毎晩外すリングの置き場所が決まっていない。
玄関に鍵を置く、ちょうどいいスペースが欲しい。
お気に入りのお香を楽しむための小物が欲しい。
デスクに小さな花を飾ってみたい。
そんな日常の中にある「ここに、自分好みのものがあったらいいな」を探してみます。
市販品からちょうどいいものを探すのではなく、自分が使う場所に合わせて形や大きさ、色まで考えて作る。
そうすると、オーブン陶土は単に「陶芸作品を作る趣味」ではなく、自分の暮らしを少しずつ好きなものに変えていく趣味として楽しめます。
毎日使いたくなるオーブン陶土小物7選
ここからは、「作って飾る」よりも実際に触れる機会が多いものを中心に紹介します。
1. 円錐型リングスタンド

アクセサリーをよく身につける人におすすめなのが、リングスタンド。
円錐型に作っておけば、上からリングを通すだけで収納できます。
アクセサリートレーとは違って、「置く」のではなく「飾りながら収納できる」のがポイントです。
ベッドサイドやドレッサーに置いて、毎日使うリングの定位置にするのもよさそう。
背の高さや太さも自分で調整できるので、普段使っているリングに合わせて作ってみましょう。
少しくらい形がゆがんでも、手作りならではのオブジェのような雰囲気になります。
作りやすさ:★★★
毎日使いやすさ:★★★
インテリア度:★★★
2. アクセサリートレー

リングだけでなく、ピアスやネックレスなどもまとめて置きたいなら、小さなアクセサリートレーを。
ポイントは、たくさん収納できる大きさにしないこと。
「今日使ったアクセサリーをちょっと置く」くらいのサイズなら、場所を取りにくく、毎日の生活にも取り入れやすくなります。
円形だけでなく、花や雲、葉っぱのような形にしてみるのもかわいいですね。
円錐型のリングスタンドとセットで作れば、統一感のあるアクセサリースペースにもできます。
作りやすさ:★★★
毎日使いやすさ:★★★
インテリア度:★★★
3. 玄関の鍵置き

帰宅したら、鍵をポン。
毎日使う鍵だからこそ、専用の置き場所を作ってみるのもおすすめです。
市販品では、
「玄関の棚には少し大きい」
「欲しい色が見つからない」
ということもありますが、手作りなら自宅のスペースに合わせられます。
家の鍵だけならコンパクトに。車のスマートキーなども置くなら少し大きめに。
使う場所を先に決めてからサイズを考えると、「作ったけれど置く場所がない」という失敗も防ぎやすくなります。
作りやすさ:★★★
毎日使いやすさ:★★★
インテリア度:★★☆
4. お香立て・香炉

オーブン陶土なら、お香を楽しむための小物を考えてみるのもひとつ。
例えば、スティックタイプのお香を立てるシンプルなお香立て。
もう少し作品作りを楽しみたいなら、インテリアになじむ形の香炉に挑戦するのも楽しそうです。
アクセサリー収納とは違い、「香りを楽しむ時間のためのもの」を自分で作れるのが魅力です。
ただし、お香は火を扱います。実際に使用する場合は、使用するオーブン陶土の耐熱性や用途、作品の安定性を確認し、燃えやすいものの近くでは使用しないなど、安全面に十分注意してください。
不安な場合は、実用品ではなくインテリア用のオブジェとして楽しむ方法もあります。
作りやすさ:★★☆
毎日使いやすさ:★★☆
インテリア度:★★★
5. 一輪挿し

少しステップアップするなら、一輪挿しも候補です。
大きな花瓶ではなく、デスクや棚に置ける小さなサイズなら、オブジェ感覚で楽しめます。
季節の花を一輪。
庭で見つけた小さな植物をひとつ。
何も飾っていないときでも、形にこだわればそのままインテリアになります。
ただし、オーブン陶土だからといって、そのまま水を入れられるとは限りません。
水を直接入れて使用できるか、専用コート剤などが必要かは商品によって異なるため、メーカーの説明を確認しましょう。
水を入れられない作品の場合は、ドライフラワー用にしたり、内部に小さなガラス容器を入れたりする方法も考えられます。
作りやすさ:★☆☆
毎日使いやすさ:★★☆
インテリア度:★★★
6. メガネのちょい置き

寝る前やコンタクトに替えるときなど、意外と困るのがメガネの一時置き場。
そこで、普段使っているメガネに合わせて、細長い置き場所を作るのもひとつです。
完全なトレー型にするだけでなく、鼻あて部分を置ける緩やかな凹凸をつけるなど、自分のメガネに合わせて形を考えるのもハンドメイドならでは。
ただし、硬い素材とレンズが直接触れると傷の原因になる可能性があります。
実際に使用するときは、レンズが作品に触れない形にするなど工夫しましょう。
作りやすさ:★★☆
毎日使いやすさ:★★★
インテリア度:★★☆
7. 推し色・好きなモチーフの小さなオブジェ

最後は「収納するためのもの」から少し離れて、ただ飾るためのもの。
花、家、ハート、動物など、自分が好きなモチーフを小さなオブジェにしてみます。
推し活が好きなら、キャラクターそのものを作るのではなく、推しをイメージした色やモチーフを取り入れるのもひとつ。
例えば、
「好きな色の小さな家」
「イニシャルのオブジェ」
「好きな花をモチーフにした置物」
など。
実用性がなくても、見るたびに少し気分が上がるなら、それも十分「作ってよかったもの」ではないでしょうか。
※第三者のキャラクターやロゴなどを使用する場合は、権利や利用条件にも注意しましょう。
作りやすさ:★★★
毎日使いやすさ:★★☆
インテリア度:★★★
上手に作るより「自分の家に合う」を目指してみる
初めてオーブン陶土を触ると、
「表面がきれいにならない」
「きれいな円にならない」
「左右対称にならない」
などが気になるかもしれません。
でも、小物ならその少しいびつな形が、むしろかわいく見えることもあります。
既製品のような完璧な形を目指すのではなく、
「この場所には、この形がちょうどいい」
を目標にしてみる。
例えば、鍵が2本置ければいいなら、そのサイズ。
リングをひとつ置きたいなら、そのサイズ。
「何センチで作るのが正解?」ではなく、自分が使いやすければ正解です。
これも、自分で作るからこそできる楽しみ方です。
まずは家の中で「いつも置き場所に困るもの」をひとつ探してみよう
オーブン陶土というと、「何を作れるの?」から考えてしまいがち。
でも、発想を逆にしてみると、作品のアイデアは意外と身近にあります。
毎晩、机に置いているリング。
玄関で迷子になる鍵。
デスクに転がっているイヤホン。
「ここにちょうどいい置き場所があればいいのに」と思っているものがあれば、それが最初の作品候補です。
食器を作るのももちろん素敵。
でも最初のひとつは、自分の生活にしか必要のない小さな道具を作ってみるのも楽しいかもしれません。
今日家に帰ったら、いつも何気なく置いているものをひとつ探してみませんか?





